JJは管理人:下村が個人的に雇っているジャマイカ人で、週末にプライベートでオンライン英会話のレッスンをお願いしています。
JJのお国ジャマイカと言えばもちろん、世界最速の男ウサイン・ボルトの出身国であり、それ以外の選手の名前はお恥ずかしながらワタクシほとんど知りませんが、短距離走の有名選手を数多く輩出しているカリブ海の島国です。
今回のパリオリンピックでは、ジャマイカ勢の結果はどうだったんでしょう。
この記事ではワタクシが8月4日のオンライン英会話でJJとパリ五輪、特に陸上女子の短距離種目についてお喋りしたことについて書きたいと思います。
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ボルトが引退してから、ぶっちゃけ男性の短距離ランナーってパッとせえへんのよ。
どうやら、ワタクシが無知なだけじゃなく、実際に目立った選手が出てきてないようです。
でも、前回の東京オリンピックって……女子は100m走、金銀銅メダル全部ジャマイカじゃなかったっけ?
話してるうちに、前回の五輪の時にJJと喋った事を思い出してきました。
そう!前回女子はめっちゃ調子良かってん。でも、今回はその3人全員怪我して(泣)
JJが言うには、もう一人若手の女の子が出場したけど、経験浅いからみんなその選手には期待してなかったし、案の定結果も大したことなかったらしい。
100mで優勝したのはセントルシア人の選手やってんけどな。
へーっ。オンライン英会話にも人数は少ないけどセントルシア国籍の先生は在籍していらっしゃいますから、一応国名や場所は把握しているワタクシ。
セントルシアもカリブ諸国の1つよね。
うん! めっちゃ嬉しい。その選手のおかげで、アメリカのシャカリが2位やったから。
ググってみたら、そのセントルシアのランナーはジュリエン・アルフレッド選手っていうみたい。
でっ、JJ曰くアルフレッド選手は高校生の時からジャマイカに留学してトレーニングを積んでたんだそう。だから尚更ジャマイカの人たちには馴染みのある選手なのね。
Because honestly, if any American had won gold in that race, we would never have lived it down.
ほえ?
ちょっと今の一言、全くもって分からんかった(汗)。
しかしJJは矢継ぎ早にどんどん喋るので、後から復習することにしてとりあえずワタクシは聞き役に徹します。
僕らは当然自国の選手に勝ってほしいけど、それ以上にアメリカに優勝されたくないねん。アメリカが1位になるのは絶対に我慢できひんねん
何それ? 往年の宿敵みたいな感じ?
アメリカって毎回、ちょっといい選手が出てきたらすぐ”The best runner in the world!!”って言って祭り上げんねん。実際にはジャマイカにもっと速い選手がおるのにやで。
今回銀メダルのシャカリもそうやで。
アメリカ国内のレースで1位になっただけの選手を世界一だと吹聴し、ジャマイカのトップアスリートたちの存在を無いものとして扱う姿勢が気に入らんらしい。
だって事実とちゃうしな。実際。
まっ、そりゃそーね。
シャカリが初めて世界大会に出場した時、決勝には行ったんやけど、べべたやってな。
ジャマイカ勢がやっぱり強くて、この時も1位から3位まではジャマイカが独占したそう。
でっ、シャカリにとってはめっちゃ恥ずかしいデビュー戦になってん。
まっそりゃ地元で「世界最速女子」ってちやほやされてたのが、海外勢にいきなりコテンパンにされたら精神的にこたえるでしょうね……。
シャカリ選手本人にとっても何だか気の毒な話やな。
She had that sort of disaster debut… and she came last place.
They did not let her live that down.
わあん、また後半が分から~ん。前半部分は「シャカリ選手のデビュー戦は大惨事やった、最下位でゴールした」と、さっき言った事をもう一度繰り返してるだけなんですが、後半がさっぱり、分からん……。
まっ、そういう紆余曲折を経て今回シャカリが銀メダルを獲得したけど、彼女を阻止してくれたのがセントルシアの選手やってん。
と再度アルフレッド選手の話に戻る。
今回みたいにジャマイカの選手が調子悪い時には、僕らは他のカリブ諸国の選手の応援にまわるねん。アメリカに陸上短距離で金メダル取られるのはホンマ耐えられへんもん。もしアメリカが金やったら、次の五輪までの4年間ずーっと自慢してくるから……
よっぽど鬱憤たまってんな
でも、ジャマイカが発展途上の小国にも関わらず、世界に通用する陸上選手を数多く世に送り出しているっていう事実を完全に無視して、自国の選手が世界ナンバーワンって主張するのは確かに、ジャマイカの人たちにしてみればプライド傷つくよね。
腹が立つのは普通に理解できるよ。
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ここからは、レッスン中分からなかった箇所の復習になります。
Because honestly, if any American had won gold in that race, we would never have lived it down.
She had that sort of disaster debut… and she came last place.
They did not let her live that down.
2箇所とも同じ live 〇〇 down というフレーズが使われていまして、ワタクシこれが分からなかったんですね。
辞書を引くと(失敗や恥ずかしい出来事)を時間と共に忘れて克服するという意味だそうです。ちょっとややこしいけど、過去に失敗した事を次は成功して乗り越えた、というケースと、単に本人や周りがだんだん気にしなくなって最終的に忘れただけというケースのどちらにも使われるっぽい。
特に否定文で使われる事が多いみたいで、実際今回も2文とも否定文で使われてますが、この場合は「(失敗や過ち)を忘れられず、精神的に引きずる」という感じのようです。
Because honestly, if any American had won gold in that race, we would never have lived it down.
正直、もしアメリカ人があのレースで金メダルを取ってたら、その屈辱はずっと忘れられへんかったと思うから。
She had that sort of disaster debut… and she came last place.
They did not let her live that down.
シャカリのデビュー戦は散々で、順位はべべたやってん。
みんなは彼女がそれを忘れるのを許さへんかった。
1つ目の we would never have lived it down. の方はいいけど、2つ目は直訳やと漠然としてイマイチまだよう分からへんな。
そこで最近流行りのChatGPT……ではなく、同じようなサービスでGoogleが開発してるGeminiを使って、どういう意味なのかを解釈させてみました。すると、
周囲の人々が初戦の順位のことでシャカリ選手を執拗に責め立てたために、彼女がなかなかその惨憺たる結果を精神的に克服することができなかったという事です。
との事。
「周囲の人々」っていうとコーチや関係者みたいに聞こえるけど、私が想像するに、多分SNSやメディアが、シャカリ選手が最下位でゴールした事をしつこく叩いたり誹謗中傷したっていう、そういう状況について言ってる可能性もあるんちゃうかな。
パリ五輪でも色々問題になってましたけど、国の代表に選ばれるほど努力してきた人をいとも簡単に批判したり責めたりできちゃうっていうのは、想像力が欠如しているとしか思えない。スポーツ観戦するだけでイライラしてSNSに暴言書き込んじゃうほどストレスが溜まってる人は、そんな事してる暇があれば睡眠取ったほうがいいと思う。
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【4コマ漫画劇場】
今回習った”live~down”を使って漫画を描いたよ。