本日のオンライン英会話は、前回に引き続きインドネシア在住のボツワナ人の先生(60)です。
ウクライナの大統領:ゼレンスキー氏にまつわる英語ニュースを読んだところ、先生はどちらかというとロシア側だという意見をうかがったことを前回の記事に書きましたが、今回はその続き。
先生がおっしゃるには、まずロシアはかつてアフリカ諸国の植民地支配からの解放闘争・独立運動を支援してきた過去があり、実はアフリカとの繋がりが強いのだとか。
むぅ、世界史勉強しなかったワタクシにとって、苦手な分野……
少なくともロシアはアフリカでは植民地支配をした事もないしな
はぁ~なるほど。欧米諸国はこぞってアフリカ各国を植民地にしたけど、ロシアは違う。
つまり、欧米の事は嫌いで、ロシアはその敵……。敵の敵は味方、っていう理屈?
でもそれだけじゃないで。僕が聞いたのは、もともとロシア・アメリカ間には、NATO勢力を東まで拡張させへんという取り決めがあってな。具体的に東がどこってのは知らんけど、ウクライナなんてロシアのすぐ隣やん。
つまり、アメリカがウクライナをNATOに加盟させようとしたんで、約束を反故にされたロシアがウクライナに攻め込んだといういきさつを鑑みると、プーチンが怒るのも理解できるというのが先生の意見のようです。
ロシア側に立ってみると、また違う見方が出来るわけですね。
西側はロシアがウクライナを侵略してると主張してるけど、そもそも何でそうなったかの経緯を辿ってみれば、ロシアにも言い分がある、と僕は思うけどな。
なるほどね~
先生の説明が簡潔で分かりやすいので、おバカな私でも理解できます。そして先生は最後に
And of course, the last straw that broke the camel’s back, so to speak, is the application of Ukraine to Nato.
と付け加えました。
the last straw に「我慢の限界」という意味があるのは知ってるんだけど、ここでも似たような意味で使われてそうな感じがする。
camel’s back って「ラクダの背中」やんね。
要は、ウクライナのNATO加盟申請で、プーチンの堪忍袋の緒が切れたっていう話やんね?
つまり the last straw that broke the camel’s back(=ラクダの背骨を折った最後の藁)っていうのが、最終的に決定打になった事柄を比喩的に表してるって考えればいいんですよね?
ちなみに、今回は過去の事を話しているから the last straw that broke the camel’s back と過去形になってるけど、現在の話をしている時は breaks になるんやね。
こんな表現さらっと会話に入れてくるなんて、先生かっこよすぎ。
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ところで、別の日のオンライン英会話でモンテネグロのトム・クルーズ先生に
最近新しいイディオム習ったで。the last straw that broke the camel’s back っていうやつ。
と話したところ、先生が
なんか、ちょっと違うような……
って言うのです。
the last straw は「我慢の限界」やろ。
うん、そうね
でっ、the straw that breaks the camel’s back も、ほぼ似たような意味やろ。
うっ、うん?
つまり、2つのイディオムを合体して使ってるって事。しかも面白いのは、組み合わせて使っても問題なく意味は通ってるっていう。
フーン……?
トム・クルーズ先生が言うには「我慢の限界だ・堪忍袋の緒が切れた」と言いたければ、It was the last straw. もしくは It was the straw that broke the camel’s back. のどっちかになり、camel’s back のイディオムの straw に last は付かないって言うんですね。
厳密に言うと、the last straw that broke the camel’s back は間違い。
おやぁ?おかしいな、辞書には the last straw that broke the camel’s back で載ってたと思うけど……
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レッスン後、オンライン上のいくつかの辞書で再度調べてみましたが、やっぱり、日本語のサイトはほぼほぼ、the last straw that broke the camel’s back になっているようでした(もしくは the final straw that broke the camel’s back と載ってる場合もあり)。
でも、英英辞書や他の海外サイトで調べると、今度はほとんど the straw that broke the camel’s back になっていて、last も final も付いてないんですよ。
色々調べた結果、どうやら、大昔最初にこの表現が使われ始めた当時は last が付いていたみたい。それがだんだん last 抜きの the straw that broke the camel’s back で使われるようになったっぽいです。
だから和英辞書や日本語のサイトには、古いバージョンが掲載されているってことなのかな?
まっ別に last(final)があってもなくても意味は変わらないんだし、そこまで気にする必要もないとは思いますけど。
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【6コマ漫画劇場】
今回習った表現を使って漫画を描いたよ。
今回、初めてスライドショー形式にしてみました。こっちのほうが見やすいかどうかのテストです。
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