英語で「席を譲る」と言いたい時は、give up a seat と give a seat のどっちが正しいのかについて、以前オンライン英会話でJJやガンちゃんに意見を聞いたのをまとめて、ひとつ記事を書きました。
その際「私は電車の中でケガ人に席を譲りました」という意味の英文:
I gave (up) my seat to an injured guy in the train.
を例文として用意したのですが、
あれ? 「電車の中」って in the train と on the train どっちやっけ?
それに to an injured guy でいいんやっけ? for an injured guy のほうがいいのかな?
って、動詞 give (up) の箇所以外にもいくつかの疑問が沸いてきたのです。
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この記事では、前置詞 to と for について書きます(in the train と on the train の違いについてはこちらの記事を見てね)。
管理人:下村は最近ずっと在宅ワークで引きこもりの日々なので自分でも忘れていましたが、実は外国人の友達が結構たくさんいるのでした。なので今回ふと思い立ってFacebookに以下のような投稿をしてみました。
誰か教えて~!
この場合、以下①と②、どっちの文が自然ですか?
①The chick gave up his seat to an injured guy on the train.
②The chick gave up his seat for an injured guy on the train.
でっ、答えてくれたネイティブの子たちの回答がこちら(非ネイティブの子もコメントくれてたけど、今回は割愛💦)。
私やったら②で言うかな。
①がベストやけど②でもいい。①が僕的には自然に聞こえる。
①は”up”が無いほうがいいと思う(→The chick gave up his seat to an injured guy on the train.とすればOK)。②はそのままでいい。
②がベスト、①も使える。for は「の為に」のニュアンスが入ってるので、to よりも熱心的にメッセージが伝わる。
どうやら to でも for でもどっちでも良さげですね。興味深いのは、同じ国籍の友達でも意見が違うって事です。
下村的にみんなの意見を参考に考えて出した結論がこちらです。
多分、ニュアンス的にこういう事なんちゃう?
①The chick gave up his seat to a guy on the train.
訳)ヒヨコは電車の中でケガ人の男の子に席を譲った。
②The chick gave up his seat for a guy on the train.
訳)ヒヨコは電車の中でケガ人の男の子に席を譲ってあげた。
日本語でも「譲った」と言うか「譲ってあげた」と言うかは、人によりますよね。個人的には「譲った」の方が恩着せがましくなくて好き(笑)。
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因みにもうひとつ、ジャマイカ人・マキの
①は”up”を取ったほうがいいと思う。②はそのままでいい。
①The chick gave up his seat to an injured guy on the train.
訳)ヒヨコは電車の中でケガ人の男の子に席を譲った。
②The chick gave up his seat for an injured guy on the train.
訳)ヒヨコは電車の中でケガ人の男の子に席を譲ってあげた。
という意見ですが。
“give up“には「本当は譲りたくないけど嫌々譲った」というニュアンスがある事は以前ガンちゃんに教わりました。だから、give up と言うのであれば「譲ってあげた」という意味合いと呼応する for がふさわしく、一方でシンプルに「席を譲った」と単に事実を説明するような場合は up は不要かつ前置詞は to が適切っていう、2つの文の違いを更に際立たせるための提案だったのかなと推測します。
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今まで何も考えずに適当に使ってましたけど、前置詞ひとつで文章の印象が違ってくるっていうのは面白いです。
こういうニュアンスの違いも少しずつ理解できるようになっていけたらいいな~。