JJは管理人:下村が個人的に雇っているオンライン英会話の先生です。
ワタクシ最近お気に入りのYou Tubeチャンネルがありまして。その名も「翻訳ミュージシャン」。海外の有名なミュージシャンのインタビューを短く切り抜いて、それに日本語訳を付けてアップしてくれているのです。
今回、ビートルズのギタリスト・故ジョージ・ハリスンの動画を見つけました。彼は割とゆっくり喋るのでワタクシの英語レベルでも多少聞き取れる部分もあるんですが、よく分からない箇所に関して、今回JJに質問してみました。
まず冒頭で、親友エリック・クラプトンについて言及しているのだけど、そこで
We shared the same wife.
僕らは奥さんをシェアした。
って言って笑ってて、それを聞いたJJは若干引いてました。
そっか、知らなかったら確かに「ハァ?」でしょうね。
※一応ご存知ない方のために説明しとくと、元々ジョージ・ハリスンの奥さんだった女性がエリック・クラプトンと不倫した後、ジョージと離婚してクラプトンと再婚したのです(でも結局、後々クラプトンとも離婚しちゃったんだよね)。
ところで、この動画の後半にちょっと気になる所がありまして。
Is that about you saying I’m still here and kicking?
「俺はまだここで後悔している」っていう歌詞はご自身の事ですか?
Sure, yeah… I’m not a wreck yet.
あぁ、うん……。まだ老いぼれてはないよ
インタビュアーの女性のセリフに付いていた字幕「俺はまだここで後悔している」っていうの、kicking を「後悔している」と訳されているようなんですが、何か違う気がして。2人の会話も微妙に噛み合って無いように思いますし。
この部分をJJに質問すると、
still kicking あるいは alive and kicking って言う場合もあるけど、意味合いとしては「まだ元気にやってる」って感じ。
ほえ~。kick は進行形にして「元気でいる」っていう意味で使えるんですね。
過去にめっちゃ売れてた芸能人やタレントで、以前より露出は減ったけどそれでもまだ引退せずに頑張ってるような人が「まだ何かしら活躍している」っていうような場合にも使うから、この動画ではこっちの意味合いに近いんちゃう?
確かに、「この歌詞はあなた自身の事を歌っているんですか?」と聞かれて、やや歯切れは悪いものの
Sure, yeah…
って答えているのだから、still kicking = まだ活躍してる = ビートルズが解散した後もソロとして音楽活動を続けている、という解釈はピッタリです。
kick って言えば、kick the bucket っていう慣用句知ってる?
バケツを蹴る?
kicking は「元気にしてる」やけど、kick the bucket は「死ぬ」やで
え、何で?
元気になったり死んだり、状況変わりすぎやし……。
ついでに、なぜ動画の中で kicking の訳が「後悔している」になっていたのか、改めて辞書を引いてみたら、kick + oneself とすると「後悔する」という意味になる模様。悔しくて自分で自分を蹴っ飛ばすイメージだそうです。
もし歌詞が I’m still here and kicking myself だったとしたら「後悔している」の訳で良かったというわけでした。
kick ってこんなに色々使えるややこしい単語なんですね。知らん事ばっかりです。めっちゃ基本的な動詞なのに……💨
🍀🍀🍀🍀🍀🍀
【5コマ漫画劇場】
今回習った表現を使って漫画を描いたよ。